「摂食障害」は【治らない】と思いますか?
いきなりの質問ですが、とても大切な問いです。 「摂食障害は治らない」と思っている方もおられますが、結論からいうと「摂食障害は治る病気」です。
●摂食障害とは、どんな病気か?●治すために大切なことはなにか? についてポイントをおさえてお伝えします。
一つ目
摂食障害とはどんな病気なのか?
- 摂食障害とは、読んで字のごとく、食べ物をふつうにとることができなくなる病気です!
- 摂食障害は、その症状からみて大きく二つに分けられます!
一つは拒食症、もう一つは過食症です。
拒食症は、普通に食事をとる事が出来なくなって、とてもやせる病気です。
食事量が極端に少なくなるためにやせている場合と、自分ではコントロールできないほどの食欲が出て来て、食べすぎたあとで、嘔吐したり下剤を使ったりしてやせている場合があります。
周りがどう見たって、やせている場合でも「自分は太っている!もっとやせなければ!」と太ることへの恐怖があり、食べ物やカロリーへのこだわりがとても強いのが特徴です。
過食症は、単なる食べすぎということではありません。
ダイエットの反動で食べすぎる、またはストレス解消のための過食という事もあります。
「食べたい!」という強い欲求がある一方で「過食をやめたい!」という思いも持っています。
この二つの相反する思いを持ちながら、大量に食べてしまうという衝動的な行為を繰り返します。
過食した本人は、罪悪感でいっぱいになって、「自分はなんて意志の弱い人間なんだ!」と、ますます自信をなくしていきます。
また、体重が増えるのを恐れて、嘔吐や下剤を使っている場合もあります。
しかし、過食だけで嘔吐や下剤を使わない場合もあります。
3. 治すことへの不安がとても強い病気であるということ!
摂食障害はとても複雑な心の病だと私は思っています。
「私は病気なんかじゃない!」とかたくなな態度をとる場合があります。
さらに、「治したい!」でも。。。「治りたくない!」という相反する気持ちを持っていたりもします。
私の経験上では、「治すのが怖い!」 というのが正直な気持ちだと感じています。
もし治ったら、病気によって得ていたメリットを手放さなくてはならなくなってしまうと、無意識では気づいているからです。
家族が治療をすすめても、病院に行くのを嫌がるのは、病院では自分の思い通りの治療がなされないという強い不安を持っているからです。
病院で食べることを強要されて、その結果として体重が増えることに対する恐怖ですね。
体重が増えるという事は、自分の今までの生き方を否定されることに等しいからです。
つまり、生き方を変えていく事にチャレンジすることが摂食障害を治す事であるといえます。
二つ目
治すために大切なことは何か?
ポイントは二つ
1. この病気について正しい知識を持つこと!
摂食障害について、次のような誤解や間違った知識があります。
・大人になりたくない成熟拒否の病気だ。
・幼少期の虐待などのトラウマが原因だ。
・摂食障害になったのは、母親の育て方が間違っていたからだ。
・摂食障害は、ダイエットのやりすぎのせいだ。
・食べることをコントロールできない意志の弱い人がなる病気だ。
・単なるわがまま病だ。
・摂食障害は、治らない。
・摂食障害は、ほっといたら自然と治る。
・摂食障害は、単なるストレス解消。
まだまだ、これ以外にもたくさんの誤解や間違った知識で混乱している方もおられると思います。
間違った知識のかわりに、正しい知識を持つことで、この病気に対してどのように対処していけば治るのか?という事がわかると思います。
逆に正しい知識を持たなければ、どんどん悪循環の泥沼に陥ってしまいます。
2.「 摂食障害は、あなたに何を教えようとしているのか?」という問いを持つこと!
摂食障害になった事は、いっけんすると不幸なことかもしれませんが、治す意志を持ってチャレンジしていくプロセスで、たくさんの気づきを得ることができます。
このプロセスを通ることで、自分に自信がつき現実の問題にぶちあたった時に、それを解決していく力もついていきます。
★ 病気になった自分を、不幸でダメ人間と思うのか?
★ 治す努力をして、多くの学びを得て成長するのか?
摂食障害は、治りがいのある病気だと私は心から実感しています。
★ 30年以上かかって治すことができた私だからこそお伝えできる内容です。
どうか、あきらめないでください!
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